『中華の鉄人・陳建一と言えば~♪』
~四川飯店・池袋店
■隊員は小さい頃から、辛い料理がまったく食べられませんでした。
味覚に関しては、幼少期から食べ慣れたおふくろの味(家庭料理)の影響を大きく受けますよね。
自分の母親の味は、関西系の薄味で、かつ辛い料理は一切出てきませんでした。
自分が学生になって外食が増えても、カレーは中辛が限界でした。
■ただ、2005年ごろ、それまでの自分の味覚の嗜好を根底から破壊するような、革命的な出来事がありました。
そのころ、中国・上海に駐在していたのですが、四川省の省都、成都に出張した時のことです。
当時、食べ歩きが趣味ではなかったのですが、現地駐在員のお奨めで訪問したお店で、自分の中だけのプチ大革命が起きました。
お店の名前は“陳麻婆豆腐”、食べた料理はもちろん“麻婆豆腐”です。

(2006年5月に世界遺産・九賽溝に行った時に、四川省省都・成都を経由。写真は成都市内の観光名所・劉備玄徳の墓“漢昭烈廟”。)
■そのお店は、ちょっとした観光名所であるにもかかわらず、けっして綺麗でも、高級(高い値段)でもありませんでした。
現地人もふらっと食べに来る庶民的なお店で、飾らない中国の一般的な食堂でした。
そもそも、そのお店の料理にはまったく期待をしていなかったし、出てきた器もけっして綺麗ではないのですが、一口食べた時に雷が落ちたような衝撃があったのを今でも覚えています。
■四川料理の真髄は、よく“麻辣”という言葉で表されます。
“麻(マー)”とは山椒・花椒などの“痺れる”系香辛料、“辣(ラー)”とは唐辛子などの“辛い”系香辛料のことです。
“麻辣”を味付けの基本として、各種食材を生かして作り上げるのが四川料理、というわけです。
香辛料を巧みに使うと、料理がこんなに奥深いものになるのだと、初めて気付かされました。
■前置きが長くなりましたが、今日のランチはどうしても美味しい四川料理が食べたくてしょうがありません。
池袋エリアの“中華料理”人気順ランキングを見ながら、今日のお店を決めたいと思います。
(↓お店の名前をクリックすると、過去の訪問時のブログを参照できます~♪)
第1位
ジョーズ上海・池袋店 ~上品なアメリカ華僑系上海料理
第2位
知音食堂 ~大陸系庶民派四川料理
第3位
中国家庭料理 楊・池袋店 ~大陸系家庭的四川料理
第4位 中国茶館・二号店 <未訪問> ~飲茶バイキング
第5位 中国東北家郷料理 永利・池袋本店(訪問済みブログ未UP) ~大陸系家庭的東北料理
第6位 四川飯店・池袋店 <未訪問> ~上品系四川料理
未訪問店の中から四川料理を選ぶと、自動的に“四川飯店”になります。さっそく行ってみましょう~!

■ある程度の年齢以上の方であれば、“中華の鉄人・陳建一”という名前をご存知ですよね?
1993年から1998年までフジテレビで放映された人気料理番組“料理の鉄人”で、初回から最終回まで交代することなく“中華の鉄人”を務めたのが、“赤坂四川飯店”のオーナーシェフ・陳建一です。
陳建一の父、陳建民は1958年に西新橋に“四川飯店”をオープンし、日本に初めて本格的四川料理を紹介したとされています。
現在、“四川飯店”とその系列店は全国に16店舗あり、首都圏だと赤坂・六本木・池袋・北千住に“四川飯店”、渋谷に“スーツァンレストラン陳”、木場・立川・南船橋・みなとみらいに“陳建一の麻婆豆腐店”があります。
(ちなみに、四川省成都の“陳麻婆豆腐”は、陳建一とは直接の関係はありません。“陳”という苗字は日本で言うと“鈴木”ぐらいメジャーな苗字なので…)
■お店は、池袋東武百貨店のレストラン街スパイスの14階にあります。
お店に着いたのは、13:40ごろです。週末なので、他の人気店では、遅いランチの人が行列を作っています。
(ちなみに、唯一見かけた行列店は“鼎泰豐 池袋店”です。ここも是非行ってみたいお店です)
“池袋 四川飯店”は、池袋東武のレストランフロアの中で、おそらく最も広い床面積を取っており、一般テーブル席以外に個室もあるので、席数は106席あります。

■メニューは、グランドメニューだけではなく、お得な“ホリデーランチセット”もありますが、これには“麻婆豆腐”が入っていません。
本格四川のバリバリ“麻辣(マーラー)”な麻婆豆腐を思う存分食べたかったので、まずは単品で“陳式 本場の本格麻婆豆腐”(1,785円)とごはん(おかわり自由で210円)を頼みます。
これだけだとなんとなく寂しいので、“点心六種盛り”(1,260円)を注文してみます。
さてさて、イメージどおりのお料理が出てくるでしょうか~?!
【陳式 本場の本格麻婆豆腐】

■持って来た店員さんが「煮立っているので、1分ほど経ってから蓋をお開け下さい」とコメントをします。
言われるとおりに1分後に蓋を取ると、なかの麻婆豆腐はぐつぐつと煮えたぎっています。
食べ始めてみると、“麻辣”の軸がしっかりしていて、奥が深い複雑な味わいです。
口に入れて熱さが落ち着くと同時に口いっぱいに辛さが広がり、深い味わいを感じつつ、徐々に口の中が痺れてくるのが分かります。
香辛料がしっかりしていて、油分も多く、塩気も強めの押し出しの強い味付けとなっています。
四川・成都の“陳麻婆豆腐”を髣髴させる、文字通り“本場っぽい”麻婆豆腐です。
高級中華料理店なので、洗練された方向性に振るかとも思ったのですが、ど真ん中まっすぐ勝負で来ました~♪

■せっかくなので、他の池袋の有名中華料理店との比較をしてみます。
最近、池袋No.1中華料理の座に着いた“ジョーズ上海”の麻婆豆腐は、洗練された綺麗な見た目と、シャープな香辛料使いが特徴です。
さすが帰国子女(?!)、ニューヨーク発祥の中華料理店というだけのことはあります。
最近まで池袋No.1中華の座にあった“知音食堂”の麻婆豆腐は、より本場・四川らしいパワフルで荒々しささえ感じる押し出しの強いもので、強力かつ複雑な香辛料使いで主役の豆腐を引き立てています。
その点では、“四川飯店”の麻婆豆腐とほぼ同じ方向性で作られていると言えそうです。
【点心六種盛り】

■まず、上段のセイロは、蒸し餃子が3種類載っています。
いずれも小海老が入っていて、餡の肉や野菜を変えることで、異なる食感と味わいを出しています。
(さすがに餡に入っている食材を分析して正確に言い当てるのは難しいですね…( ^-^;4))

■下段のセイロは、シューマイの三点セットです。
細切りの錦糸玉子をまとったもの(写真奥)、もち米をまとったもの(写真左)、カニ肉を使ったもの(たぶん)(写真右)です。
それぞれ微妙に異なる味わいで、とっても楽しくなります。
“点心六点盛り”は、本場らしさを追求した“麻婆豆腐”と違って、とっても洗練されている感じがします。
■総括としては、さすが定評のある高級中華料理店のお料理です。
看板メニューの“麻婆豆腐”は、とことん本場らしさを追求した、辛さと痺れで幸せにしてくれる料理です。
サイドとして注文した点心は、洗練された複雑な味わいに仕上がっていて、高級中華らしい技術力を感じさせる一品です。
お値段はちょいと張りますが、美味しい中華を食べたい時は、また来て他のメニューも試してみたいですね~♪
ごちそうさまでした~!
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